コードを1行も書かずに、AIツールを2本リリースした── 診断アプリと「社長の右腕」から学んだこと
2026.08.12 | プロンプト工房
「コードが書けなくても、AIを使ったプロダクトを作れる」という話をすると、半信半疑な顔をされることがある。
でも僕は実際にやった。診断アプリと、「社長の右腕」というAIツール。どちらも、コードを1行も書いていない。
作り方は違う。使ったツールも違う。でも根っこにある発想は同じだった。
診断アプリ:Claude Codeとの壁打ちで作った
「AI活用のレベルを自分で正確に把握できていない人が多い」という課題感から、AI活用無料診断アプリを作った。
使ったのはClaude Code。自然言語で指示を出すと、Claude Codeがコードを生成して実装を進めてくれる。僕は一度もコードを書いていない。
やったことは、「何を作りたいか」を決めること、それだけだ。
- 診断の設計内容を言葉で伝える
- 10問の質問と選択肢を自分で設計する
- 結果の表示方法をリクエストする
- 動かしてみて、フィードバックして改善する
「何を作るか」の設計は人間がやる。「どう作るか」の実装はClaude Codeがやる。この分業で、プログラミングスキルなしにプロダクトが完成した。
診断結果では、100点満点のスコアと5段階レベル判定、10軸のレーダーチャート(利用頻度・判断軸の言語化・業務分解力など)、志向タイプ分析、つまずきポイントの指摘、具体的な次ステップ3つが得られる。約2分、無料で受診できる。
2026年8月10日にアップデートも完了している。
「社長の右腕」:Skillsへの変換で作った
もう1本、「社長の右腕」というAIツールもリリースした。
こちらはClaude Codeでコードを書く形ではなく、Claudeとの対話でノウハウを設計・注入し、Skillsとして変換する手法で作った。
カバーしているのは25の領域だ。シフト作成、育成体制、契約書確認、クレーム対応、資金繰り、SNS運用──店舗経営の社長が「相談できる相手がいない」と感じる場面を広くカバーしている。
ベースにあるのは、工具専門店での現場経験と、これまで積み上げてきた経営判断の実務だ。「現場を知らない人が作るとズレる」という感覚があって、だからこそ自分で作った。
2本の違いと、共通していること
診断アプリとAIツール(社長の右腕)は、作り方が違う。
| 診断アプリ | 社長の右腕 | |
|---|---|---|
| ツール | Claude Code | ClaudeのSkills |
| 実装 | Claude Codeがコードを生成 | 対話でSkillsに変換 |
| コード | 0行 | 0行 |
でも根っこは同じだ。「困っている人に価値を届けたい」という発想で設計して、その設計とドメイン知識をAIに渡すことで実現した。
技術スキルがなくても、「何を届けたいか」が明確で、そのための知識と経験があれば、AIはプロダクト化の手段になる。
「AIが勝手に賢くなる」わけではない
ここで一つ、正直に書いておきたいことがある。
診断アプリも社長の右腕も、AIが勝手に考えて作ったわけではない。「どんな質問をするか」「どんな結果を返すか」「どんな判断軸で回答するか」── これを設計したのは人間だ。
AIは設計通りに動く道具だ。設計がなければ、AIは一般論しか返さない。16年間の現場経験を言語化してAIに渡したとき、初めてAIが「自分の仕事のパートナー」になった、という話をしているが、これと本質的に同じことだ。
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よくある質問
Q. コードが書けなくても、本当にAIツールが作れますか?
A. 作れます。ただし「何を作るか」の設計力と、その設計の元になる専門知識・経験が必要です。コードを書かなくていい分、「何を届けたいか」の解像度が品質に直結します。
Q. 「何を作るか」の設計は、どうやって考えればいいですか?
A. 一番効果的なのは、「自分が困った経験」から逆算することです。「誰かに何度も同じことを聞いた」「毎回調べているけど本来はAIが答えてくれればいい」という領域がヒントになります。診断アプリは「自分のAI活用レベルが分からない人が多い」という課題から、社長の右腕は「社長の相談相手がいない」という課題から設計しています。技術スキルより先に、「誰の何を解決したいか」の解像度を上げることが先決です。
Q. 「社長の右腕」は最終的な判断もAIがしてくれますか?
A. いいえ。「社長の右腕」は相談を整理し、論点を提示するところまでを担います。法的判断・財務判断など重要な決断は、専門家への確認を前提にしています。AIは判断を代替するのではなく、判断の質を上げるための相談相手として設計しています。